2023年1月20日(金)
年休取って、久しぶりの関空。
ましてや国際線なんて3年5ヶ月ぶり!感激しちゃったな・・・。
今日の翼はエアプサン。
行列はほとんどが緑のパスポートの韓国人。日本人とわかる乗客は本当に少なかった印象。
今回trip.comの格安航空券だったので座席指定ができなかったが、地上職員さんは窓際の席を取ってくれた。
イミグレはとても混んでいて、大事を取って早めに出国。早速朝酒をキメる。
搭乗。
この後すぐ満席に近い状態になった。
バティックエアBatik Airって関空まで来てるの?知らなかった・・・。
離陸。
入国書類が配られる。3年以上前の釜山行きの時とは違う手続きが増えていた。まず渡航72時間前までのK-ETAの事前登録、そしてQ-Codeの取得。でも記入書類がなくなったわけではなかった。
1時間ちょっとの飛行時間。金海国際空港は軍事空港のため上空からの撮影はしないようアナウンスが流れる。それまでの風景は多分大丈夫だろうが(Twitterなんか見ると撮っている人も結構いるし)、李下に冠を正さずでこっそり1枚だけ撮って我慢した。釜山の鳥瞰図はとても起伏に富んでいて興味深いので、撮れまくれないのは残念。
入国はスムーズ。Q-Codeを見せ、イミグレで顔写真撮影と指紋採取。係官さんは今回も日本語で指示してくれる。でも久々過ぎて勝手を忘れていることも多少。まず両替は空港内の銀行で行ってしまった。損もしているし、高額紙幣が多くなってしまう。(これは後々地下鉄駅で両替機の存在に気づき重宝したが、それまでは小額紙幣入手にもたついた。)
空港を出て駅へ。
紫がラインカラーの釜山金海軽電鉄線。釜山は空港から市中心部への移動はとても便利。券売機・チャージ機も日本語完備で困らない。
空の広い郊外の光景を眺めながら。こんな時海外の音無しスマホはありがたい。
この大河は洛東江というらしい。
なんとなく無機質で乾いて見える釜山の集合住宅がかっこいい。
乗り換え、沙上駅。사상역・・・どこの国でも駅名標は文字を覚えるのに良い。
グリーンの2号線に乗り換える。
ウジュやぁ~💛💛💛(ネトフリ「賢い医師生活」シリーズで名演技が光ったキム・ジュンくん。)
券売機で買える一日乗車券。5,000ウォンで地下鉄乗り放題なんてありがたい。
再度乗換駅、西面駅。
ホテルのチェックインが16時で、まだまだ時間があったので、西面で途中下車した。案内にも日本語があって本当にありがたい・・・。
西面のデジクッパとトッポギ
早速、西面デジクッパ通りへ。前回来た時はデジクッパが釜山名物であることを知らなかった。
前回とは違うお店に入った。松亭3代クッパ。
日本語のメニューもあり定食は明朗会計8,000ウォン。安い!キムチはカウンターで取り放題だった。味噌、アミ、キムチで味付けされていくデジクッパ、美味しい!
3回目の釜山で西面も毎回来ていたが、デジクッパ通り沿いは西面市場という屋内市場だったことを今回初めて知った。
この金色の風呂敷、ネトフリの韓国ドラマでよく見るアイテム。
街角ににゃんこ。近づいても触っても逃げない。若い人たちに撫でられていた。
デジクッパ通りとそこに続くトッポギ屋台通り。
お昼を食べた直後だったが無理して屋台に寄る。
前回の旅の残りの小額紙幣があって良かった。「ヨンセンウォン」と日本語で言ってくれるお母さん。
デジクッパ通りを離れてロッテデバートの方へ。
西面市場の建物沿いもいい感じ。
西面の屋台(ポジャンマチャ)街。
さて、そろそろ16時、チェックインに釜山駅へ向かう。
ファンの名前が日本語(ひらがな)で書いてある。
久しぶりの釜山駅。
そして久しぶりの東横イン釜山駅前Ⅰ。
THE日本のビジネスホテル。エトランゼ感は乏しくとも、この快適さは不慣れな国ではとても心強い。もう無理も効かない年齢だし・・・。
東横インお決まりの書籍も置いてある。ハングルですが。
窓の外は釜山駅前広場ビュー。
草梁イバグギルと168階段
では出かけます。釜山駅。
冬の韓国は2003年以来。釜山は緯度的にはそんなに北ではないけれど、乾いた風でスコーンと寒い。
釜山駅前は三度目の宿泊だが、駅前は駅前でも草梁という町(地下鉄の草梁駅方面)へは来たことがなかった。
ところどころ、古い建物。
チャイナタウンが近いのでポストがこんなデザイン。
まず目指したのは旧百済病院。
1922年開院の、釜山初の近代的な総合病院だそうだ。
1932年の廃院以降、いくつもの所有者の手を渡り数奇な運命を辿った。旧日本軍の将校宿舎だったこともあったそう。
現在は1階におしゃれなカフェも入っているそうだ。
旧百済医院の角を曲がり、人の往来がある方向へ。
やはりこの地区の建物はこれまで見てきた繁華街(主に西面くらいですが)よりちょっとだけ古そうだ。
商店の並ぶ先にあったのは草梁伝統市場。今まで二度もこの近くに来ていたのに存在に気づかなかった。市場好きとして大変申し訳ない。
国外の観光客はほとんど来なそうな、とても生活感のある市場だった。
とても魅力的だが、夕暮れ前に行きたいところがあったので、後ろ髪を引かれる思いで一旦離れた。
市場前の通りを駅とは反対側に坂道を登る。
漢方なのか韓方なのかはわからないが、あの약국(薬局)の佇まいは大変印象深かった。
より住宅地の方へ、なおも坂道を登る。
坂の途中に大変立派な仏教寺院があった。
壁に描かれているのは何か故事だろうか。大変細かくて色彩も美しい。韓国伝統の五方色を思わせる。故事がわからなくて残念。
更に登る。この、釜山駅から急に駆け上がるような町の通りは「草梁イバグギル」と呼ばれているそう。「イバグ」は慶尚道の方言で「物語」という意味だそう。決して平坦ではなかった釜山の歴史を物語る場所として保存が図られているそうです。
急な階段。
階段を登り切った先に、さらに長い階段が現れた。
まるで壁のように立ちはだかる168段の階段。
この斜面では水の確保も大変だったことでしょう。井戸の跡が残されている。
この階段を昇り降りするのは大変だ・・・。横に小さな小さなモノレールが設置してある。
係りのお父さんに促されるままに乗車口へ。そして促されるままにモノレールを呼ぶボタンを押した。
住民の方々のための無料の乗り物だが、この階段をはじめ草梁イバグギルはドラマや映画のロケ地にもなっているそうで、外国語(日本語も)の案内も書いてあった。申し訳なく思いつつもありがたく乗せていただく。
私の他に地元のお母さんと、観光客らしきカップル。4人も乗ればいっぱい。小さくて急なモノレールは少し怖かった。
モノレールは階段の頂上でまた地元の方を乗せ降りていった。
釜山出身の詩人の名を冠した金敏夫展望台。
釜山駅、釜山港方面。
方角でいえば西面方面。
影島のさらに向こう、コンテナターミナル。物凄いガントリークレーンの数だ。
展望台から少しだけ上の方へ坂を上がる。
ちょっとした生活用品なら、坂を下らずともここで買える。
その坂道が下り坂になる手前で景色を見晴らす。
コンデジを使いこなせずいかんせん白飛びが解消できない・・・。
釜山は坂の街。この坂の街さに一目で惹かれた。でもかつて故郷を追われここに住んだ方々が朝に夕にこの坂を昇り降りして生活をしていた苦労を見過ごしてはいけない。美しい光景だが切なくもある。
でもやはり美しい。ミニチュアモード全開。
離合の大変そうなつづら折りの坂道・・・。
覗いてしまってすみません。わんこを抱っこして誰かを見送りに出たお母さんが可愛くて・・・。
見下ろしてもう一つ心打たれるのは、ベランダや屋上にある壺。
キムチかな、コチュジャンかな。考えるだけで楽しい。
実家でも昔祖母が裏の納屋にこんな壺や甕を置いて漬物を仕込んでいた。祖母が亡くなり、少なくとも我が家では途絶えてしまった。いずれ消えていくのかもしれない。でもネトフリで韓国ドラマを見る限り、韓国における自家製キムチの文化は永遠に続きそうで羨ましい。
釜山港の辺りから急に斜面を駆け上がる街。
釜山駅が見える。
168階段のモノレールまで戻ってきた。
せっかくなので階段を下りず、町の中の道をくねくね歩いて帰ることにする。
視界が開け、銭湯ののっぽ煙突。
ちゃんと温泉マーク♨。韓国ではモーテルも♨マークを使っているが、ここは銭湯のようだ。
日々この坂道を歩く人々がいる。大変だとは知りつつも、尾道や長崎・・・坂道は情緒を生む。(旅人の勝手な感情ですみません。)
一旦下った坂がまた険しく上昇し、次の町へ続いていた。
坂の町を支える商店。
その商店の脇にコーヒーの自販機と公衆電話。「応答せよ1988」の時代にはこの前で誰かと待ち合わせもしたろうし、この電話から大事な連絡を取った人もいたろう。この商店の前も坂の町に住む方々の日々のドラマの舞台になっていたのではないだろうかと思って感慨に耽る。
OSTのこの曲「혜화동 (혹은 쌍문동)」がとても似合う町が釜山にはたくさんあるね。
坂道を下る。
視界が開けるたびに見渡してしまう。
壺壺everywhere。
さっきの銭湯の下に来た。崖の落差が凄い。
いろいろ検索をして知り得る情報から総合するに、「タルトンネ」という言葉からは元来のネガティブなイメージはもう薄れているのではないかと思う。私自身は気軽に使うことを躊躇うが、インフラや交通の便が整うのであれば「月の村」は人々を惹きつける財産になる。(韓国人に聞いた訳ではないので本当のところはわからないが、日本人はもちろん韓国人発信の日本語サイトでもわりと普通にこの単語を使っているようだ。)
草梁伝統市場
168階段の下まで戻り、その後はもと来た道を引き返す形になり、一気に坂を下って草梁伝統市場へ再度やってきた。
選挙かな・・・?握手を求められそうだったので避ける。(言葉わからないし・・・。)
市場楽しや、楽しや市場。
まだクリスマスかな・・・?
市場を通り抜け反対側のゲートに出た。
海側。草梁駅にだいぶ近い。
山側。川が流れる。キーンと冷たく澄んだ空気。
煙突はないし、モーテルかな。
味わい個人商店が並ぶ。
この赤いたらいも本当によく見かけるね、街角でもドラマでも。
もう一度市場を通り抜ける。そういえばこの市場では豆もやしの匂いをずいぶん嗅いだ。
東南アジアの市場で特に好きなのは赤と緑のトウガラシの鮮やかさ。ここ韓国でも。
ずいぶん長いクリスマスだな・・・。
元の釜山駅側出口に戻ってきた。
そのままチャイナタウン方面へ歩いていく。
これはモーテル모텔。
釜山華僑協会の建物。
チャイナタウンを示す小さな牌楼。表記が「中華(중국)」のナントカとかではなく「チャイナタウン차이나타운」なのがなんだかツボる。
あそこに見える行行列はどうやら人気店、以前来た時も雨の中だというのい絶賛行列だった。
漢字以上にロシア語が目立つんよ。
華人小学校の塀。
釜山駅に面した牌楼も「チャイナタウン차이나타운」。
東横インはペットボトルの水を置いていてくれ、連泊の掃除を断ってもう1本くれるのでありがたい。水以外の飲料を地下鉄駅のコンビニ(CU)で買ってきた。とうもろこしのひげ茶はマストだ。
防寒対策を増強し、夕飯を求め外へ出る。
西面でポジャンマチャ
地下鉄で西面ふたたび。
要塞のようなロッテデバート。
そのデパート近くに並ぶ屋台(ポジャンマチャ)。
前回は天ぷら屋台に座った。今日は飲み屋っぽい屋台に入ってみたかった。でも何をいただけるのか、いくらなのかもさっぱりわからない・・・。
日本語を話すお母さんに促されて一軒に入った。他は韓国人のお客さんだった。
勧められるがままに銀杏を食べた。塩とごま油でとても美味しかったが、如何せん量が多い。
韓国では普通は一人でご飯は食べないものだということを知ったのはつい最近だ。だからメニューも一人向けではない。でもこの時は同じ屋台に一人で静かに飲む韓国人女性もいたので、なんの疑問も持たずに一人で入ってしまった章
お母さんは世話を焼いてくれたが、私が渡されたメニューは日本人(外国人)向けだったようだ。韓国人のお客さんには見せていない。そのお客さんたちとイルボン、イーシップ・・・言葉はわからないけれどどうやら値段のことを話しているのはわかった。
海外旅行を始めて20年、久しぶりにアウェイな感覚が寂しくもあり新鮮でもあった。好奇心でついいつものようにふらっと入り込んでしまったが、言葉が自由にならない国ではおとなしくしていた方が良かったかもしれない。ただ一人だと高くついてしまったが、二人ならそうでもない。
食後、そういえばシアホットクのお店があったなと思い西面デジクッパ通りを歩く。
1,500ウォンの天国。たっぷり油のスポンジに、お客さんは途切れない。
染み入るなぁ。
地下鉄で帰る。
駅に向かう地下及び構内。き○た歯科さんスキームがこちらでは普通。と同時に、苛烈な競争社会っぷりも感じさせられる。
緑とオレンジの路線の交差する西面駅では何故か毎度道を間違える。でも今回は부산역(釜山駅)が読めるようになっていた。嬉しい。
音無しスマホで失敬します。釜山の地下鉄、車内がすいていても優先席には若者は座らない。感心・・・。
国と国との間柄はセンシティブでも、日本語表記があることは嬉しい。
釜山駅でもき○たスキーム。
ただいま釜山駅。
酔っぱらっているので駐車場に立ち入って線路を眺めた。いつか乗りたいKTXにSRT、そしてムグンファ号・・・。
釜山駅横の屋台街、以前来た時とだいぶ様子が違う・・・とっても新しくて明るい。
検索したら火事に遭ってしまい、再建されたそう。
この滞在の間行きたかったが、また行きそびれてしまった。メニュー表も掲げてあり明朗会計そうに見えたから行きたかったのに、翌日の夜、体調が崩れ始めていた。
部屋に引っ込み、窓の外。
今日歩いた草梁方面。
斜面の町。あの灯りひとつひとつが、暮らし。
■Flight:BX123 KIX-PUS
■Stay:東横INN釜山駅1
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