あの日、海の向こうで

いにしえのスタイルで海外旅日記と過去の現地採用日記。長文・画像大量。

【初・香港】雨の大澳歩き

※店舗・価格等の情報は訪問当時のものですのでご注意下さい。

2024年5月4日(金)①

荃灣站までの道すがら

夜明けからずっと外は雨音。

テレビでも時々大雨のニュース。夫がチェックしていた香港天文台(香港の気象庁)のサイト。

香港では大雨の警報が黄色(Amber)、紅色(Red)、黒色(Black)の3種類の暴雨警告信號として出されるそう。暴雨というパワーワード。そして今朝はもう紅。これは学校が休校になるレベルだそう。

香港天文台(香港の気象庁)のサイト

今日どうするかは一旦置いといて外へ出た。荃灣の辺りはまだ暴雨というほどではない。

屋根付きデッキ歩道助かる。

この歩道橋の先、荃昌中心という住宅の下層階は荃昌中心昌寧商場という商店街になっており、ここから先MTRの荃灣站まで似たような形の高層住宅が4棟続いて、濡れずに歩くことができた。

一つ目の荃昌中心昌寧商場入り口。

朝早いのでまだ閉まっているお店が多かったが、なんともローカルでなんとも生活感がある商店街だった。

ちゃんと横路地もある。

一棟出ると。

またすぐ次の一棟。

在荃灣の東京雜貨店発見。

在荃灣のアメ横丁も発見。なんだか嬉しい。

昔ながらのコンビニ的雑貨屋さん。

上の階もまだ商業フロアっぽかった。

斜めに曲がって・・・

荃灣站まで続く。

と、駅ビルではなく隣の建物に寄り道。

美心皇宮(荃灣綠楊坊店)で飲茶

今朝の朝ごはんはこちら、「美心皇宮 Maxim's Palace」。憧れていた香港の飲茶。

日本の披露宴会場のような広い店内はほぼ満席。座れて良かった。

書き込み式のメニューをどうぞとも言われたが、ここもQRコードでオーダーできた。

どのテーブルの脇でもお湯が沸いている。

お茶を何にするか聞かれ、夫が何やら回答。届いたお茶で食器を湯煎。マレーシアの肉骨茶の作法が思い出されて、思い出が止まらない。

そしてもちろんお茶が美味。

まずは朝ごはんらしくピータン粥と、もみじの豆鼓蒸し(鼓汁蒸鳳爪)、香港飲茶の定番だそう。

朝の胃にお粥が染みる。

マレーシアやシンガポールでもよく見る腸粉。これは自分がリクエストした。皮はくにゃくにゃ、中のエビはプリプリ。

エビかぶり、エビ餃子。

カニ焼売。本当はもっともっと食べたかったのに、やはり自分、初めての国で緊張しているのか、いつものようには胃が奔放ではない。

東涌Tong Chung站へ

朝食を終え駅へ向かう。途中見かけたビフィーナの広告。

荃灣站。

ここは始発駅なので座れたのが嬉しい。

茘景站で乗り換え、オレンジの路線で終点の東涌を目指す。東涌は空港のあるランタオ島(大嶼山)にあるので、車窓は徐々に海。

さて、東涌站に着いたがいよいよ雨が凄い。(よく見たらあのタクシーはこの雨でトランク半開きだな・・・。)

足元おぼつかないコンドだな・・・などと思いながらバスターミナルへ。

日本の天丼屋さんがあるようだ。

バスで山道

大澳(Tai O)行きの11番バス乗り場にて、バス入線。

ちなみにこんな大雨だが乗客は結構待っていた。

11:20頃、出発。

これからの11番大澳行きバスの予定ルートはGoogleナビ先生によれば以下の通り。約1時間半のバスの旅。(11Aというバスもあったようだが、そちらは乗り換えが必要らしかった。)

以降、滝のような雨の流れる車窓。

コカ・コーラの食堂看板を狙ったがちゃんと撮れなかった。

行程の大部分はなかなかな山道。カーブ多し。

山を越えて来た11番バスは海に突き当たったところで進路を変える。

海沿いに出るとバス停が増えてくる。下車する人も結構おり、みんながみんな大澳へ向かっているわけではなかった。

海沿いのバス停は雨も相俟ってちょっと寂しげ。

しばらく海沿いを走ったが、樹木と雨の流れる窓に遮られほとんど見えなかった。

雨の強さも最高潮。晴れていれば楽しい海岸なんだろう。

南洋の海を少しでも感じたい。

海を離れたところで急にルートも外れちょっとドキっとした。

立ち寄ったのは塘福懲教所という施設だった。日本語では矯正施設だろうか?でも検索すると日本語の刑務所にも該当するようだ。

職員さんやその周辺地域の方が利用するのだろうか。11番バスのうちの何本かがこのようなエクストラなルートを通るらしい。元のルートに戻ってほっとする。

またちょっと海を見下ろす山の上。

崖の下に何か立派な町のようなエリアが見えたが、地図を見たらこちらも石壁監獄という施設だった。監獄・・・やっぱり刑務所だろうか。先程の施設との違いはわからない。

香港中心部からだいぶ遠い寂しいエリアに、さもありなんなどと思っているとバスはまたルートを外れてこの監獄へも立ち寄った。

ちなみにやたら整えられた斜面は監獄のためではなく、横の貯水池のための擁壁だったが、実際これのせいで余計堅固な要塞のようだ。

職員さんらしき方が2人下車し監獄へ歩いて行った。勤務ご苦労様です・・・。

再び予定のルートを大澳までもう一~二山、あと少し。

結構深く寂しげな山中にもかかわらずバス停もいくつかあった。地図を見ると、さらに奥へ入った山中に法華淨苑に観音寺、鹿湖精舍、延慶寺、樂生蓮社・・・といった寺院が点在していてちょっと幽玄な雰囲気。なんとも底知れぬ魅力のランタオ島(大嶼山)。

大澳の集落に入る。海を堰き止めたらしき潟湖が広がる。

大雨の大澳をちょっと彷徨う

集落の入り口に駐車場、バスターミナル、タクシースタンド、フェリー埠頭が揃っていた。

下車。

何をしようか行ってから地図見て考えようなどと悠長に構えていたが、雨が酷過ぎてスマホを見るのも難儀する。さてどうしたものか。

ひとまず、集落の方へ。

晴れていたら観光船なんかにも乗れたんでしょうね。

観光地らしいオブジェが雨に打たれる。

大澳(Tai O)はランタオ島の突端で水路に区切られた島のようだが、いわゆる観光地としての大澳はその水路沿いに広がる集落一円を指すようだ。香港でも最も古い漁村の一つらしい。

この大雨でもざっと10組弱くらいの観光客を見た。それぞれが途方に暮れつつ雨宿り・・・。

躊躇する夫を後に私は一旦集落内を歩いてみた。(スニーカーはどうにもならないほど濡れ、そのまま帰国してハイターで洗っても使い物にならなくなり捨てる羽目に・・・。)

だがこの頃が一番雨が強かったようだ。粘っていればいずれ雨は弱まるのだが、この時はまだそんなことはつゆ知らず、せっかく来たのに見ずに帰らいでか!の心。

集落を分ける水路に来た。地図には大澳街市街吊橋、と記載された橋。

見たかった光景、水上集落。(マレーシアでいえばカンポンアイル。)

雨の大澳

雨の大澳

この雨よ・・・!!雨が強すぎて「雨も風情があるね」というレベルではない。

大澳の棚屋群

・・・と、言いつつも感じられる風情。

橋を渡った先の通り。

ポメロのような大きな柑橘がお供えされた門口土地財神。

門口土地財神

東南アジアでもよく見る五方五土龍神&前後地主財神の牌位。こちらでもめでたい柑橘がお供えされていた。

デザインマンホール!
そして、このマンホールのお陰であの川沿いに並ぶ水上家屋が「棚屋」と呼ばれることを知る。

大澳棚屋のデザインマンホール

突き当たりはレストラン。

両脇のお店が魅力的で・・・。

特にこのお店。一休みしたかったな。何かスイーツ的なものが店頭で販売されている。

突き当たりのフルーツ屋さんも雨が当たる・・・。

突き当たり、大きなレストランの左側にはマーケット。

大澳関帝古廟と天后古廟

右側には廟が見えるので行ってみた。

廟前広場に出る。

そして、大澳関帝古廟。

大澳関帝古廟

屋根の上には故事と思しき細かい装飾が。藍色の宝玉も素敵過ぎた。

大澳関帝古廟

関帝廟に並び、大澳天后古廟の門も。さすが島嶼地域、海の女神媽祖を祀る廟。

大澳関帝古廟

天后古廟の門から中にお邪魔すると、土地公が祀られていた。ポトリと吊るされた裸電球の可愛いこと。

大澳関帝古廟

そしてあちらにいらっしゃるのが天后娘娘=媽祖像。額の「薄海安瀾」は翻訳ではわからなかったが、百度先生に聞いたところ「薄海」=海辺に辿り着く、「安瀾」=穏やかな海、だそうでまさに媽祖への願いだった。

大澳関帝古廟

大澳関帝古廟

そしてお隣は関帝。

外国人の観光客がガイドさんの説明を受けていた。

右側。奥は財帛星君という金運・商才の神様、その手前はきっと赤兎馬と馬使爺さんだと思う。(偉い関羽の馬ちゃんは偉いので、その馬を管理する人も偉くなったそうだ。台湾では祀られた廟も見た。)

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だが向かって左側を見て困ってしまう。もう一頭、白馬が・・・。(道教や三国志に詳しい方にはすぐわかるのでしょうが、不勉強で申し訳ない。)こちら側には奥に土地公、手前に虎爺ちゃん、さらには鯨の骨も飾ってあり、情報量が多い。鯨の骨に海の民を感じて嬉しい。

虎爺ちゃん。

大澳関帝古廟の虎爺ちゃん

廟の奥の路地。(後で行く。)

もう一つ隣の路地。(後で行く。)

欧米人らしき小団体観光客が来た。

家主の去ってしまったお宅もあった。

カフェで雨宿り

雨はまた強まりこれ以上歩くのはキツい。川向うへ戻る。

大澳ではこのような編んだ帽子を被っている方を何人か見かけた。

お店の裏側が垣間見えて歓喜。(雨により天然のぼかしが入りました。)

雨よ・・・!!

それでもまだ覗いていない路地をと少しだけ大澳永安街という通りを奥に進むと、祠があった。

いろいろな神様、合祀。

だが、もう駄目だ。夫と再合流したが進むに進めず帰るに帰れずで、橋のたもとのNak Cafeというカフェで雨宿りをすることにした。

川を望む素敵なテラス席のあるカフェだったが当然大雨で使えず。

個性的で素敵なお店。オーナーさんと思われる方も親切。

雨上がりの大澳

20分ほど休んでいたら、不意に雨が上がった!

お天気の気が変わる前に再度外へ出た。雨上がりの大澳、背後の山々がこうも雄大だったとは!

「棚屋」も今度ははっきり見える。

大澳の棚屋群

背後の山は地図を見るとどうやら「象山」というらしい。あの山の裏側からバスで来た。

大澳 象山

あれはもとからある滝だろうか、それとも今日の大雨でできた幻の滝だろうか。

こちらが先程飛び込んだNak Cafeさん。

大

急ぎ関帝廟前に戻った。いつ到着したのか、子供たち。中学生くらいだろうか?

可愛い植木鉢。

あちらは川の方角。

さっき覗いただけの路地を少し奥へ。吉慶街 Kat Hing Stというそうだ。

装飾テントに溜まった雨水を落とすご町内の皆さん。

村のコンビニ。

小さな路地から覗く川。

小さな門口土地財神。

これ以上はもう観光地ではない住宅街だと思い、細い路地を通って隣の通りに移動した。吉慶後街Kat Hing Back St.というそうだ。わかりやすい。

こちらから関帝廟前に戻る。

門口土地財神は逃さない。

暮らしに根差した感じがいい。

さらに奥もあるようだ・・・。

立て続けに天官賜福の牌位を見たことも嬉しい。

こちらのお宅はダブルでお祀り。

紙銭を燃やす焚火缶も出ている。

これは新し目。

あるお宅の軒下で見た八卦鏡。定番の「獅咬剣(剣を横に加えた獅子のモチーフ)」ではなく、これは誰だ!?しかも何か獣に乗っている・・・。

どうやらこれは紫微正照というモチーフではないかと思う。右手に「紫微正照」という印を持った童子が貔貅という獰猛な霊獣を調伏しそれに乗っているようだ。右手の印は定かではないが、とりあえず全部可愛い。

紫微正照の八卦鏡。童子が貔貅という霊獣を退けている

聚龍社という祠もあった。

聚龍社

大澳関帝古廟前再び。

雨が上がってやっと彫刻もちゃんと観察できた。

大澳関帝古廟

さっきは大雨の中通り過ぎた橋までの通り。

さらば大澳の棚屋群。

さっき少しだけ奥へ行ってみて雨で諦めた通り、大澳永安街へも立ち寄る。

上には天官賜福牌位。

足元には門口土地財神withりんご。

こちらも上下セット。

いろんなスタイルがあるなぁ。

あっ、日本でも昔あったネズミ捕り・・・。

小さな歴史文化館があった。大澳郷事委員会歴史文化室。

大澳碼頭と大澳海濱長廊

大澳の集落を離れ駐車場に戻って来た。駐車場脇は大澳碼頭。

大澳

埠頭の脇は堰き止められたような干潟になっていた。

埠頭の先の方へ行ってみる。

干潟を堰き止めるような堤道が一直線に対岸の集落まで伸びていた。大澳海濱長廊というらしい。

大澳海濱長廊

対岸にはアパートだろうか。そして・・・

背後の山は、墓地!!

そしてさらに上には幾筋もの白い滝が。先程の豪雨を集めたのではないかと思う。

足元の干潟には小さなカニがいっぱいいた。

シオマネキのような片腕の大きなカニ。(シオマネキか?)

駐車場に戻ると救急車が停まっていた。さっき集落内でストレッチャーを運ぶ救急隊員らしい方々を遠くに見かけていた。美しい集落だが救急車は入れない。古き良き暮らしを守りながら暮らす方々の不便を思う。

バス停脇には打ち捨てられたように自転車。

次に待ったのは1番バス。

1番バスで梅窩碼頭まで

13:50発のバスがやってきた。

乗車。

向かう先はこちら、ランタオ島の中部。約1時間のバス旅。

先程峠を越えてきた象山の裾野を再び越える。一瞬の窓の外に見えた牛ちゃん。

象山(多分)を背景に、往路でも見た寂しげなバス停。でもこの奥にはちょくちょく廟や寺院があるようだし、ここは集合住宅らしき建物も見える。

乗客はいる。

野良わんこ!?!?

バスは結構深めな山地の脇を、山道を越えていく。

このバス停は寂しすぎた。

日本でも最近よく見るお地蔵さん(わりと新しめトレンドの小首を傾げるお地蔵さん)と日本の石灯篭っぽい道しるべがあり、取り急ぎ撮っておいたもの。法華苑Fat Hwa Yuenというバス停近くだったので、その入り口なのか・・・。

ぐんぐん高度が上がり怖いくらいだ。

バスの系統は結構あるようだが。

石壁水塘 Shek Pik Reservoir。反対側は先程バスが立ち寄った通った石壁監獄。監獄の上はこんな風になっていたのか。

反対側の窓から見える石壁監獄。

停車して石壁水塘を望めるスペースもあった。

石壁を離れてすぐ、小ぢんまりとまとまった集落を通過した。「水口 Shui Hau」というところだったようだ。

なおも進み、反対側の車窓には海。(見えているのは島ではなく岬。)

再び見えてきた集落は、先ほど往路のバスが臨時に立ち寄った塘福懲教所がある塘福Tong Hukというところだった。

集落の端っこ、ごみ収集所が立派だった。

ここには塘福水灘というビーチもあり、宿やホステルが結構あるようだった。地図では特に「○○假屋」という宿泊施設が目立つ。地図ではResort HouseとかHoliday Houseなどいくつかの種類の英語併記を見たので、日本でいう休暇村・バックパッカー宿・ホステル・民宿みたいなイメージを持った。

香港中心部では決して見られない光景があって嬉しい。

公衆トイレもあるから、やっぱりちょっとしたリゾート地なのだろう。この先のバス停から欧米人らしき旅行者が結構な人数乗り込んできた。

この先もバスは山道・集落・山道・集落と走っていく。

ところどころ、道路脇で草を食む牛ちゃんを見た。

集落の外れにお墓も見た。

分岐点。今朝は東涌から来てこの三叉路で大澳方面へ向かった。

山道にはこんな「横路地」的横道がいくつもあって、この先に何があるのかとつい地図を見てしまう。

牛マーク。

この集落は結構大きかった。貝澳(Pui O)というところだったようだ。

大通り(峡南道)沿いには飲食店も結構あった。

廟會の旗のような・・・

一段と旗が多いここは廟ではなく公所(公会堂や公民館のような公的施設)?前だったので常時掲揚かもしれない。

また山道。

ぽつんと一軒家にはつい思いを馳せてしまう。

追いついたのか途中から現れたのか、ダブルデッカーの路線バスと一緒になった。

キャンプ場もあった。

バスは山を下り、港町梅窩へと滑り込んで行く。

集落ではなくしっかりとした町だ。しかも観光地のようだ。

またちょっと、予測していたルートを外れて市街地を迂回した。

港町によくある、河口の船溜まり。

梅窩熱食市場ですって。いいな。

梅窩渡輪碼頭到着。

 

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