あの日、海の向こうで

いにしえのスタイルで海外旅日記と過去の現地採用日記。長文・画像大量。

二つの階段(192階段・168階段)と釜田市場

※店舗・価格等の情報は訪問当時のものですのでご注意下さい。

2026年3月1日(日)

「濟州家」でモンゲビビンパ

朝テレビをつけたら日本で行われているNPB二軍と韓国KBOの練習試合が放送されていた。さすが野球が人気の国である。

KBO側がどのレベルの選手陣なのかわからなかったが、シャワーを浴びてきたら点差が開き過ぎていた。

エレベーターホールにて。

東横インは日本と同じく朝食ブッフェがついているが、さすがに今回は覗くこともせず早々にチェックアウトして荷物を預かってもらい外に出る。

お目当てはホテルすぐそばの「濟州家」、観光客の定番。私も3回目。

日本語のメニュー完備。今日のお目当てはモンゲ(ホヤ)のビビンパ。ホヤに目がない。でも日本ではなかなかありつけない。

店頭に食品サンプルがあるのがとても日本的。

店内は半分くらいが日本人、そこに韓国人と中国語話者の旅行者が少し。

ほやのビビンバ11,000ウォンはこの通り。済州家では毎度6種類のパンチャンとウニが載ったわかめスープがつく。ズッキーニの冷菜が美味しかったな。白菜キムチが2種類?と思ったが一つは酢コチュジャン風味だった。日本で頼めば一皿450円はするチャンジャもおかわり自由。

済州家のホヤのビビンパ

ほやのみじん切りがたっぷり!韓国海苔とごま、ここにご飯を入れていただく。

ほやのビビンバ

海がそのまま口の中に入ってくるようなホヤの風味と海苔の塩っ気、そこにコチュジャンも混ぜて美味しいったらない。

海の幸豊かな釜山のことだから他にもモンゲビビンパをいただけるお店はたくさんあるかもしれないが、今なお韓国初心者を抜け出せない自分には他のお店へ行くのはまだまだハードルが高い。(過去最強にお腹を壊したことがあり、原因として考えられるものの一つがホヤだった。)

167番バスでタッパッコル壁画村ふたたび

朝食に満足し、釜山駅前。

昨日タッパッコル壁画村へ行ったが、昨晩地図を見返していて近くにある「192階段」を見逃していたことを知った。坂道好きの自分、不覚。Googleマップを開くと、昨日のように地下鉄で迂回せずともバスでまっすぐ行けることがわかった。

韓国は日本と車線が逆だから毎回戸惑うが、西・南方向へ行くバスの乗り場は釜山駅を背にして、あの辺(写真中央)。

釜山駅バス停

何番バスがあと何分か一目瞭然で助かる。

次に来るのは167番バス。待つ。

9:31無事乗車。

歩道橋に「nice中区」。韓国を歩いていると愛国心や地元愛を鼓舞するようなデザインが多くて楽しい。(どこの国もそうで、そういう表現をあまり良しとしない日本が特殊なだけとは思うけれども。)

山の方へ。

この路線、目的地に向かって真横に直線距離をぶち抜いていくのは釜山トンネルを通るから。

釜山トンネルは以前この脇の崖の上を歩いていて見下ろしたことがあった。

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昨日東大新駅から歩いた時に釜山トンネルのこちら側出口を見ており、まさにそこに出た。VISTAというマンション群。

ありがとうございました。

バスを降りたところから歩き始めたので、昨日とは別の道でタッパッコル壁画村を目指す。

坂の町のお店。

韓屋のお宅。

前を行くカップルとは同じバスだった。彼らもタッパッコル壁画村を目指していた。

タッパッコル壁画村

しんどさに思わず苦笑いが漏れるほどの傾斜だった。戦火を逃れこの斜面に住まざるを得なかった方々の苦労を思う。

坂を上がり切ったら昨日アラートが鳴ったゴミ収集所のある「タッパッコル」表示のあるところに出た。そういえばこの道昨日向こうから見下ろしてたわ。

DAKBATGOL。

DAKBATGOL

昨日も通った寓話(こぶの鬼さん?)の公園。

カーブのところにあった運動器具、昨日はお母さん方がここで運動していた。

昨日は気づかなかった可愛らしいオブジェ発見。

タッパッコル壁画村

タッパッコルの家々のミニチュアだった。

タッパッコル壁画村

닥종の作り方とあった。Google翻訳では「ダック紙」と言われわからなかったがChatGPTには

**「닥종(タクチョン / 닥종)」**は、
👉 韓国の伝統紙「韓紙(ハンジ)」の一種、または
👉 **その紙を使った工芸(特に人形)**を指す言葉です。

と教わった。

닥종

昨日も見た坂の町のお店。コーヒーの自販機もあり、生活感がある。

昨日見た銭湯の煙突。

タッパッコル壁画村

タッパッコル壁画村

昨日見た、地図によるとカルチャーセンター併設らしいカフェ。トイレの表示には日本語もあった。

昨日はあの階段を上ったところで終わりにしたのだった。

タッパッコル壁画村

ここまで。

タッパッコル壁画村

タッパッコル壁画村

さっきの運動器具広場にめでたいオブジェ。徳の字。

タッパッコル壁画村

今日はこの先も少し歩く。住宅地で申し訳なく控えめに歩く。

密度の高い集落かと思ったら整備された空間が結構あった。もう去ってしまったお宅の土地だったのだろうか。

タッパッコル壁画村

タッパッコル壁画村

ベンチがあり、壁にはパネル。

タッパッコル壁画村

と思えばオンギ(甕)があり、暮らしがある。

タッパッコル壁画村

井戸!

タッパッコル壁画村の井戸

釜山全域、釜山だけではなくソウルにも韓国の他の町にも言えるが、坂の町で井戸はさぞや貴重だったろう。

タッパッコル壁画村の井戸

井戸の説明があった。タッパルコルは朝鮮戦争だけではなく1953年の釜山駅火災で焼け出された方々も住んだ地区だったらしい。

タッパッコル壁画村

台所の様子が描かれている。

タッパッコル壁画村

井戸を後にしさらに坂を上がる。

タッパッコル壁画村

タッパッコル壁画村

最後の階段。とても急!この町に暮らす方々の苦労を思う。それでもきっと足腰も肺も心臓もとても強くなるに違いない。どうぞ末永くご健康で。

192段の階段「所望階段モノレール」

釜山駅のそばにも168階段という階段があり、住民のためのモノレールが設置されている。坂の町の多い釜山のところどころにこのようなモノレールや階段があるようだ。(ソウルにもある。)

その一つがここにある。所望(ソマン)階段モノレールと呼ばれているそうだ。

所望(ソマン)階段モノレール

소망게단(所望階段)、ソマンは所望だが希望や願いと言い換えた方がしっくりくる。Korea's First Suspended Monorail(懸垂式モノレール)とある。そういえば草梁の方はレール上を走っている。

「訪問者は階段を上って2号車のモノレールに乗ってください。」という案内がある。モノレールは二段で、一段目は地元の方専用ということだ。

ここもタッパッコルの中である。

モノレール脇の階段をゆっくり上がる。急だ!

途中住民の方のための踏切があった。

横路地は斜面沿いとは思えないほどしっかり平らな路地だ。

モノレールの上のオブジェがかわいい。

モノレールの車体はミント色。

ソマンモノレール

二段目はあそこが始点だろうか?

本当に急なんです。

タッパッコル モノレール

登頂!

地下鉄が走っているような地上は遥か遠い。朝鮮戦争の避難民や火災の被災者にとってこの素晴らしい眺望にはどんな思いを持たれたのだろう。

192段の階段・・・所望(ソマン)階段モノレール

192段の階段・・・所望(ソマン)階段モノレール

192段から168段へ、山肌の道を歩く

さて、ここからまた坂を下るわけだが、192階段を見たら草梁の168階段もまた見たくなりNAVERマップを検索すると、30分弱で歩いて辿り着けることがわかった。市街地に突き出たような山の斜面沿いに中央公園路という道を歩いていくルート。

すぐ歩き出すと、近くのお宅の駐車場越しに市街地が目の前に開けた。

日本より寒い韓国だけど、梅の花が咲いていた。嬉しい春ですね。

市街地を見下ろすように建つお屋敷。車社会の現代であれば、この眺望を気に入っている方々も多いのではと思う。

斜面を見下ろすと梅の木がたくさん植えられていた。

期待通り、道中とにかく眺望が素晴らしい。ここはハイキングコースにもなっているのかスポーティーな服装の人たちとたくさんすれ違った。普段着!という感じで歩いているのは自分だけだった。

この山の上には釜山中央公園という公園があるらしい。

さっきバスを降りた辺り、VISTAというマンション群がよく見える。

ところどころこんな展望台もあり、ますます眺望が素晴らしい。

あの建物が気になり後で調べてみようとズームしてみた。今調べたら小学校だった。

急に視界が開け、路線バスが何台か停まっていた。この上が釜山中央公園、下にも公園があり、市民憩いの場になっているようだ。

 

釜山中央公園の方を見上げると忠魂塔が見えた。以前釜山ダイヤモンドタワーからもあの塔を見た覚えがある。

国と民族を守るために戦い命を落とした国軍の英霊や釜山出身の警察官を祀る慰霊塔だそうだ。

道は下り坂になった。

釜山広域市のデザインマンホールにも忠魂塔。

振り返る。バスいっぱい。

何かの設備かな。釜山 is GOOD👍

山の反対側に来た。釜山港が見えてきた。

「瀛州ハヌルヌン展望台」という展望台があった。奥の丸いオブジェがハヌルヌン(空の目)だそうだ。

ハヌルヌン展望台

 

目の前に見える山は影島。

瀛州ハヌルヌン展望台

南浦・チャガルチ方面。韓国のどこの町にもある教会の塔も見える。

釜山ダイヤモンドタワー。

斜面に壁画。

これは南浦にあるという古本街かな?

ショートカットできる階段かな?

One Countryと書いてある。切なる願いか。

階段は下りず道なりに下る。

途中見えた福の字の飾り瓦。

草梁イバグギルと168階段

集合住宅とその足元のテナント。草梁エリアへ辿り着いたようだ。

ここから東区なのかな?

東区

何気なく見ていたフェンスのマーク、これもしかして東区の「東」かも?

坂の町の上に続く坂の町。国旗が掲揚されているのは、今日が三一節(三・一独立運動の記念日)だからかもしれない。

石碑!?かと思ったら「イルドンビラ」らしい。看板!?

向かいにも石碑が!と思ったら下の二文字は「マンション」だ。看板!?

わっ、細かい。住宅地図かな。

展望台に三日月フォトスポット。

展望台の先で見下ろすのは釜山鎮方面。

マママンション?集合住宅の表札は石碑にするブームがあったのだろうか・・・?

ここにもショートカットの道のようだが、やっぱり道なりに車道を歩く。

このカーブを曲がると168階段が見える、見覚えのある場所になる。と、屋根の上から3体のピンクのゆるキャラに見降ろされた。

さっきのゆるキャラがあちこちに描かれている。釜山の街おこしにはこういったアートが必需品のようだ。

ところでこのピンクのキャラクター、歩いている時はわからなかったが今になって調べると、これはどうやら明太子、正確には日本の明太子のもととなった명란(明卵)のキャラらしい。「ミョンランブランド研究所」というお土産物屋さん兼カフェがあり、ゆるキャラは「도요・레요・미요(ドレミ?)」の3体だそう。

参考記事

blog.naver.com

 

以前Netflixで配信されていた「めんたいぴりり」というドラマは明太子の元祖ふくやさんが釜山で出会ったたらこの唐辛子漬けが忘れられず日本に明太子として広めていくというお話だった。

と思って今改めて検索したらふくやさんのnoteに明卵との出会いはきっちり草梁と明記されているし先述の「ミョンランブランド研究所」も紹介されている。何度か草梁に行っていてもまだまだたくさんのことを見逃している。次はミョンランブランド研究所にも行きたいし、この記事にある倉庫も探してみよう。

参考記事

note.com

 

点在する明太キャラたちを眺めながら165階段に向かって下りていく。

このお店はここに来るたびに見かける。坂の町の暮らしを支えるお店。

と、いうことはあのウォールアートはきっとスケトウダラだ。

草梁 スケトウダラの壁画

脇を通ったらまた警告された。

そして165階段に到着したわけだが、モノレールはだいぶ様変わりしていた。

165階段

初めて来た時はモノレールに乗車させてもらった。次に訪れた時は休止中だった。

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2026年、モノレール乗り場は立派な駅スタイルになっていた。

168階段モノレール

駅の横は展望台になっており、目下の釜山駅から釜山鎮方面が見渡せる。

モノレールのそばに以前はなかった広場が整備されていた。

駅の前にはモノレールの車体型のベンチ。

さっきの明太キャラたち。ミョンランブランド研究所はモノレール駅の隣だった。

階段を降りていく。近くにはタイ人の団体さんたちがはしゃいでいた。

168階段

坂の町のモノレール。

だいぶ色褪せてしまったが、小さなアートが階段にも彫られている。

階段を下り切る。

168階段

モノレール駅(下)。

いつだって絵になるのはオモニ・ハルモニ。

階段を後にした。

草梁イバクギル猫ちゃん。

草梁イバクギル

釜山駅方面へ下って行く。

坂の中腹にある少林寺。

ベンチがあった。(以前はあったかな?)歩き疲れてしばし休ませてもらった。

このお寺は壁の装飾が美しい。何か故事が描かれているのだろうけれどわからないのがもどかしい。

尼僧さんが見えた(多分)。

この坂を下り切ったところにある薬局がいつも気になって仕方ない。とても歴史がありそうだ。

店内には「調剤室」という文字が見えるのだ。

昨夜も見た旧百済医院。

旧百済医院

ちょっとだけ中に入る。以前、後で読もうと思って撮ったもののピンボケしていた壁の写真を撮り直す。

旧百済医院

恐る恐る2階まで上がってみた。

1階はカフェになっているようだが、まだ自分には敷居が高い。飾られた額を眺めるにとどめる。

その近く、日中のテキサスストリート。夜はちょっと敬遠してしまう退廃的な雰囲気。もちろんスマホを向けるなんてとんでもない。

釜山駅前。

荷物を受け取って釜山駅を後にする。今回もお世話になりました、東横インさん。

賑わう釜田市場

じわじわ空港へ向けて移動開始。これはさっき駅で配られたティッシュ。(内容は翻訳済み。)

地下鉄1号線でそのまま釜田駅到着。さすが釜田市場を擁するに相応しい絵が掛けられていた。

釜田駅

釜田駅

釜田駅

1番出口を出ると、釜田市場はもう目の前。前回は駅を出てからちょっと歩いた記憶があるので、どうやら出口を間違ったらしい。

釜田市場

釜田市場には以前ほんの少しだけ立ち入ったことがあった。そんなほんの少しの時間でも、とても広大で賑わった市場だと思った。

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建物の外側に向いたお店。

釜田市場

市場は広い。アーケードが碁盤の目とか田の字とかそういう表現で収まらない、何本も行き交っている。

 

釜田市場

釜田キジャンゴルモッ市場。キジャンは機張?他の単語?

豊かな市場を眺めて歩く。

アンコウ!

素朴なピーナッツの山。

これは・・・明太子!

釜田市場の明太子

果物屋さんのお母さんのそばを離れなかった白いわんこ。

大人しくて、なんぼでも撫でさせてくれた。かわいい。

これはトッカルビ?肉々しい香り。

七輪。その場で焼いてくれるのだろうか?

アーケードの外へ。

市場はかなり大きいので、そのまましばらく歩けば隣の西面駅へ行ける。

大きな教会。

マンドゥカルグクス

釜田市場側へ振り向くと、左手にカルグクスのお店が2軒並んでいる。

そのうち手前の、お母さんが客引きをしているお店に入った。NAVERマップによると「ソムンナン元祖刀削麵」。

座った席の前に貼ってあったメニューの中でわかりやすいマンドゥカルグクスをお願いした。7,000ウォン。お安い。

ところでお隣のお店もそうだったが、小豆ぜんざいのようなメニューが気になった。麺とすいとんのようなものが入っている。

Google翻訳で読むと「全羅道 昔の餡麺」と「もち米の新鮮な小豆」と出た。これもいつかぜひとも食べてみたいが、ランチにいきなりこれは抵抗があった(血糖値が気になるお年頃)。

壁に掛かったカレンダーは漢字。家系と歴史の権威を重んじる韓国らしさを感じる。

タンモジとキムチ。

そしてたっぷりのマンドゥカルグクス。

マンドゥカルグクス

初めていただいたカルグクス。あっさりスープで食べやすい。美味しい。生の春菊がどっさりなのも嬉しい。

そしてマンドゥ。薄皮。

ごちそうさまでした。

旅のおわり

西面駅まで歩いてきた。ここから空港へバスで行ければと思ったのだけれど、広すぎてどこがどこ行きの乗り場かわからなかったし、そもそもバスも少なそうだった。

結局地下鉄西面駅。

沙上駅で金海軽電鉄に乗り換える。いつも通りの旅のクロージング。あの粉食屋さんに寄るのは今回も勇気がなかった。

金海国際空港。

一昨日旅が始まったバス乗り場。感慨深い。

出国に時間がかかると思い早めに来たけれど、やっぱり16時台発ともなるともうそんなには混んでいなかった。すんなり出国してしまったので、2階のハイネケンバーに入る。

ハイネケンバー

いつもびっくりするほどすいている。この時も結局自分含めて3組?4組?快適。

充電もできてありがたい。

ハイネケンとスパイシーチキンバーガーのセット、17,000円。メニュー写真だとバンズに김해の焼き印がしてあるらしかったけれど、無地だった。でもはからずも「チメク(チキン+メクチュ(ビール))」の組み合わせで美味しい。

釜山ハイネケンバー

そろそろゲートへ。

水分を何も買っていないことに気づいたがコンビニは遠いゲートで後の祭り。代わりにカフェラテ。もちろん持ち込めないので搭乗までに飲む。

帰りは最後尾の窓際。3列の真ん中はおらず気楽。離陸中はシェードを下ろし、飛び上がってから名残の釜山を眺めた。

さらば韓国・・・2026年のうちにまた何度も来たいと思っていたのに、これを書いている今日現在世界を牛耳るクソ馬鹿野郎たちのせいで世界が混沌としている。次に韓国に行けるのはいつだろう・・・。

お疲れ様でした。

■Flight:BX122 PUS-KIX