2025年2月10日(月)②
マウルバスで龍山解放村へ
また地下鉄1号線をソウル駅まで戻ってきた。


宿を取っている永登浦へ行ってしまおうかと考えNAVERマップを見ていると、南山タワーの足元にある龍山解放村というところまでバスで行けるようだ。
ところでGoogleマップの機能が制限されている韓国、ずっと不便にしていたが、前回くらいからNAVERマップを使えば便利ということがわかった韓国初心者。

ソウル駅前からハンガンデロ(漢江大路)を少し南へ歩く。駅を出てすぐのところにMONEYBOXという両替屋さんがあり試しに両替してみた。パスポート提示不要だった。
さすが大幹線道路、高層ビルが多い。ビルの間に南山タワーが見えた。昔々ツアーで上がったことがある。今はNソウルタワーという名前らしい。


めちゃめちゃ綺麗な回らないお寿司屋さんのようなラーメン屋さん(MATSUDO)があった。しかも味噌ラーメン屋さんらしい。シブい。

ここがナビの示す、龍山へ上がって行く道。南山タワーに月、そして今走って行ったばかりの02バスというのは緑のマウルバスだった。ソウル初心者なのでソウルにもマウル(村)バスが走っていることを知らなかった。しかも釜山と同じくアマガエルのような黄緑色。安心感。

自分もあのバス停でマウルバスを捕まえようと思う。

バス停向かいの荒物屋さんが良い。


大通りからちょっと上っただけなのに、急にローカル感が濃い。

バスが上ってくるのを待つ。

バスの便数はかなり多いというか頻繁に往復を繰り返しているようで、あまり待たずに乗れた。ただし平日の夕方、家路の人々で小さなマウルバスはパンパン。ただどのバス停でも人が降り、人垣に押し出されるように途中から座ることができた。


急で細い坂道、車やバス同士の離合が大変な区間もあった。釜山のマウルバスとそう変わらない光景。

龍山解放村のビューポイント
このバス停で下車した。

直訳すると「解放村五差路」。乗客が少しずつ減っていたバスにまたてんこ盛りの若者たちが乗り込んでいった。
ちなみに信号のない五差路なのでクラクションがしょっちゅう鳴り響き結構カオス。横断注意。
足元には砕かれたであろう氷がまだ解けずに夜を迎えようとしていた。五差路のすぐ下でバイクに乗った人が転んだ。冬は一段と過酷になる坂の町を思う。

南山の麓、龍山と厚岩洞という地域に「解放村(ヘバンチョン)」と呼ばれる地区があることはKBSワールド「韓国の街歩き」という番組で知った。太平洋戦争以前から日本人移住者が住み日本の神社や旧日本軍の射撃場があったそうで、1945年の光復後には海外疎開からの帰国者や北朝鮮に帰れなくなった避難民によって現在の街が形成されていったとの由。namuwikiにも「ソウルを代表するタルトンネの一つ」との記述がある。しかし(それこそ釜山の甘川洞文化村同様に)過疎化が進んでいた坂の町は再興が図られ、古い建物を活用したお洒落なカフェやレストランが次々とできているらしい。解放村でロケをしたドラマもあるようで、「梨泰院クラス」や「マイディアミスター」が代表作。(なお両方とも未視聴。)
五差路から少し坂を上ったところに展望台があるらしいので息を切らしつつ上がって登る。そろそろ氷点下まで下がってきた空気が喉を刺す。

展望台というか、急坂の急カーブのバンクがちょっと整備されている感じのところだったが、見晴らすソウルの街が美しい。


今上がって来た坂。韓国のどの街にもある教会の十字架が見える。足元の坂道には凍結防止剤が撒かれた痕跡がある。


展望台を後にする。

五差路へ戻ってきた。

龍山解放村を下る
マウルバスで上がってきた道、シンフンロ(新興路?)を歩いて下りようと思う。
ソウルのマウルバスには顔がある。可愛い。

横路地も坂。


通り過ぎたお店の壁に各国語。

歩いて下る人、ちらほらいるがそう多くない。人ごみを離れ落ち着く。


雪の残る横路地。

山側の横路地、明らかに何かありそう。

若者たちについて行ってみる。

オサレなお店がいっぱい並んでいる一画だった。

解放村新興市場というらしい。上から見るとだいぶ気合の入ったデザインだった。
平日月曜の夕方だからか、まだ人影はまばら。


でも右側のポジャンマチャ風なお店はもう盛り上がっている。

上空は透明なアーケードが覆っていて雨も平気。




奥にもこんな階段。坂の町ならではのラビリンス感。

新興市場を後にし、坂道下りを再開。新興市場の向かいには地域の方のための公園があった。体力づくりの器具も置いてある。地方の村や都会の下町を巡るKBSワールドの「韓国の街歩き」を見ていると、過疎の進んだエリアの再開発やインフラ整備は自治体主導で盛んに行われている印象を受ける。

公園から少しの間、歩道が車道から分離されていて助かる。木道になっていた。

風景や古い家屋を撮りながら下っていく若者たちが路地から出てきた。韓国の若者たちの間には「ニュートロ」ブームというのがあるらしい。NEW+レトロ。

釣られて私も街角を撮る。

マウルバスは頻繁に行き交う。



広い横道から見えたNソウルタワー。

日本でいう月極駐車場っぽい駐車場。釜山もそうだったが、坂の町では自前の駐車場確保は難しいだろう・・・。

坂の中腹のコンビニ。住民の方々には貴重なお店だろうと思う。


えらく居心地よさげに造られていたコインランドリー。


横路地。(シンフンロ29ギル)
町おこしにより観光地化してはいるが、普段の暮らしの場でもありあちこちに大声で騒がない、ゴミは捨てない等の注意書きも見かけた。


この路地からもNソウルタワーが見える。排水溝の蓋から湯気が出ていた。気温はとっくに氷点下。

MUGENというショップだった。無限だったか夢幻だったか漢字も添えてあった。



通り抜けられなそうな横路地。

道端に雪の残る横路地。


変則的な五差路のロータリーの近くにミニケーブルカーが見えたので近づいてみた。

「108階段」というそうだ。かつて日本の植民地時代に建立された「京城護国神社」への参道だったらしい。神社はもちろん現存しない。

階段のそばの焼き肉屋さんでは炭火が熾されていた。夕餉時。

五差路のもう一本の通り。古い看板に惹かれた。

五差路のロータリーにあった、攻めた外観の日本食屋さん。厚岩終点という店名から、この辺りから先が厚岩洞なのかな?Googleマップに投稿された画像を見ると外観だけではなくメニューもだいぶ攻めている。創作日本食屋さんという方がいいかもしれない。

古そうなコーヒーの自販機。街角でこの手の自販機はよく見る。

605番バスで永登浦(ヨンドンポ)へ
坂道はほぼ終わりあとは漢江大路までの直線道路を歩くだけ、どこか最寄りの駅から地下鉄1号線で今夜のお宿のある永登浦へ向かおうと思っていたが、念のためGoogleマップで検索したらすぐ近くのバス停から永登浦を通る605番というバスに乗れることがわかった。しかも次のバスが接近中。


乗車。

韓国では徒歩はナビしてくれないGoogleマップでも公共交通機関の時刻表は機能するし、NAVERマップもあるし、料金は乗降時にT-Moneyカードをタップすればいいだけだしで、ソウルでも釜山でもバスは本当にありがたい存在。

バスはもうキャッシュレス化が完了しているようだ。交通系ICカードでのみ支払い可能。日本語の表示も助かりますね。(特に運転士さんにとって)

窓は汚れていて車窓は霞む。漢江大路はさっき空港からのバスでも通った道。幹線道路でソウル駅あたりとベッドタウンぽい永登浦を直接結んでいるが、平日の夜でもバスはすいていた。会社帰りそうな若者が熟睡している。お疲れ様。

オフィスビルかと思ったが地図を見たら美術館のようだった。

漢江を渡る。この漢江大橋もさっき空港から来る際に渡っている。

途中ノドル島という島を経由した先がアーチ橋になっていた。

そろそろ下車が近くソワソワする。

地下鉄5号線のシンギル駅前を通った。結構大きな駅舎だった。5号線を使えばここがホテルの最寄り駅となるはずだった。

永登浦ロータリーバス停のアナウンス。ボタンを押して降車待機。

約40分ほどの所要時間だった。空いていて快適なバスに感謝。確かに40分かかるなら地下鉄の方が早いかもだが、散々歩いた後に座って移動できるのはありがたい。

ホテルへ向かう。

路面の雪はこの上なくサラッサラなパウダースノー。今夜も冷えるようだ。

ここが永登浦ロータリー。もう何差路かわからないくらい複雑な交差点だった。向こうにマリオットをはじめとしたタワーホテル群が見えるが、あの辺が漢江の中州の島汝矣島(ヨイド)らしい。

今夜のお宿も安心安全安定の東横イン。前回仁川市の富平で東横インクラブカード会員にもなってしまった。公式サイトからなら会員料金が適用される。前回もらったクーポンも5,000ウォン分使えた。

どこに泊まっても同じデザイン、実家のような安心感と呼ばれる所以。言葉に抵抗があり過ぎて長いこと旅先にすることは避けていた韓国に急に行き始められるようになったのは東横インの存在が大きかったかもしれない。

お水もありがたいですね。

では荷物を置いて出かけましょう。

永登浦伝統市場でスンデクッパの夕ごはん「잔치집」
永登浦には伝統市場があり以前来たことがあった。とはいえその時は空港に向かう途中にちょっと寄っただけできちんとは見ておらず心残りだったのが、今回永登浦に宿を取った動機の一つでもあった。
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ホテル前から永登浦伝統市場の方を目指して歩いていくと、何か機械屋さんの通りがあった。さすがに暗くて人気もなく退出。(この通りは素敵なので翌日朝改めて出直した。)



一旦大通り(永登浦路)へ戻る。

向こうの路地がなんだかギラついている。

ズームして見たらネオン街、ひときわ目立つのが「大阪親分(オオサカオヤブンカタカナ併記)」ですって。帰りにちょっと近づいてみたらこの通りには日本で見るような黒服の客引きの兄さんのような人たちがポツポツ立っていたので深入りしないようにした。右側におネエちゃん的看板も見えますね。

そして到着した、永登浦伝統市場の一角。この路地はスンデクッ屋さんが集まっている。スンデクッは外の巨釜で煮られており、路地じゅうに豚骨フレグランスが満ちている。

周囲のお店が店仕舞いを始める中、このお店はお酒を酌み交わすお父さんたちが何組かいたので入ってみた。Googleマップには出ないがNAVERマップにはあるようだ。

ずらっと並んだ副菜。キムチ中心ながらミミガーを固めたようなものは冷菜として完璧。味噌と一緒に生白菜にくるみいただいた。お母さんはこれは入れる、これはそのまま食べると一つずつジェスチャーで説明をしてくれた。最後の赤黒い味噌はメウォヨ(辛い)だから少しだけ入れるように言われる。

主役到着。すりエゴマがたっぷりたっぷりかかっていて、この風味が堪らない。

青ネギもたっぷり。

スンデはもちろん、いろんな部位の臓物系がたっぷり入っていた。

お店によって味が違うというスンデだから口に合う合わないはあるだろうしドキドキした。が、美味しいったらない。

これがミミガー。ミミガーを固めたというか寄せたというか、そんな固形ミミガーのスライス。

잔치집というお店だった。NAVERマップに投稿された写真を見ると外観がちょっと違うので、リノベしたらしい。評価はとても良い。
ごちそうさまでした。10,000ウォン以上の幸福。

短いスンデ通りをちょっと歩き回る。

気温はマイナス5℃。湯気がもうもうと上がる。


永登浦伝統市場、午後9時近く。


ある路地ではお店の前にビニールの覆いがテントのように張られ、ポジャンマチャ街になっていた。

率直に羨ましいが、語学と胃袋が足りない。


市場を後にしホテルに帰る途中見かけた屋台。オデンなんかいただけそうだったが、酔っ払いらしきおっちゃんがクダを巻いていたので立ち寄れず。

さっき遠くから見かけた「大阪親分」の路地。黒服の客引き兄さんに見咎められないようそっと撮る。

凍てつく寒さの中。

高層ホテル群のある汝矣島(ヨイド)の方角。

コンビニに寄って買ってきたものたち。缶は레몬津(レモンジン)というレモン酎ハイ。ロッテののど飴も買ってきた。乾燥予防。
キムパは広蔵市場で買ってきたもの。

部屋から見えるのは永登浦ロータリー。向こうがソウル中心部方面。

真正面はタワマン。韓国はアパートゥというからタワアパか。

そして右手奥の方は線路だった。列車が通る頻度は高く、かすかにゴトゴト聴こえている。

■Flight:OZ111 KIX-ICN
■Stay:東横インソウル永登浦